ホームレス入門

人間ドキュメント 上野の森の紳士録

風樹茂 / 山と渓谷社 / 2001/06/20

★★★

ちょっと散文的だが

 ホームレスなどの「社会の底辺」を扱ったノンフィクションはときどき見掛けるが、書店で手にとってぱらぱらと眺めるだけで読む気を失うものが少なくない。本書は(おそらく)2000年〜2001年にかけての上野公園に住むホームレスの人々を描いたスケッチ風のノンフィクションで、失業中の著者自身が自分もいつか仲間入りするのではないかと怖れているということと、ODAなどの絡みで海外援助のプロジェクトの仕事をしていたことから生まれる視点の面白さから、読むに値する本になっている。特に後者の視点は面白く、ホームレスを起業家にすべくマイクロクレジットのような制度を導入せよと述べるなど、日本を「発展途上国」と捉えた上での「開発」の提言を行っている。

 著者が主宰しているサイトGET LAPAN

2001/6/21

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