三十過ぎたら楽しくなった

岸本葉子 / 講談社 / 2000/10/15

★★

普通の日常派エッセイ

 著者の岸本葉子が『軟弱者の言い分』でやたらに持ち上げられていたので、適当に1冊選んで読んでみた。日常エッセイ。1997年の『三十女のおいしい暮らし』が文庫化されたもので、改題・加筆が行われている。

 まあ、普通の日常エッセイである。『軟弱者の言い分』で群ようこも持ち上げられていたので悪い予感がしていたのだが、それが当たった。私の感覚では群ようこがいいのは89年の『トラちゃん』あたりまでで、いつの間にかチェックもしなくなってしまったからいまどうなっているのかはよく知らないのだが、旬を過ぎたのはたしかだろう。

 たまたまこの私が近い時期に読んだというだけで、あえて比較すべきものでもないのだが、田口ランディ(『スカートの中の秘密の生活』)と比べると、やはり田口ランディの方がコンテンポラリーである。本書は遅れてきた80年代と言うべきスタイルだ。

2001/7/12

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