物語 オランダ人

倉部誠 / 文藝春秋 / 2001/07/20

★★

普通の外国暮らし本

 オランダに12年間住んでいる著者が、オランダについて書いた本。ごく普通の企業人が書いた、標準的な外国暮らし本である。現地でマネージャー職に就いていた経験から、福利厚生を含む労働関連法がらみの話が多い。全体として、個人的な体験から一般論へ敷衍するときの根拠が見えず、普通の日本人の著者の視点とそれ以外の国の人々の視点がうまく整理されていないなど、編集者の介入不足の感が否めない。著者は柔術を教えているようで、そっち絡みの話の方が、同じ文化論を語るにしてもずっと説得力が出たにちがいない。

2001/8/12

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