スーパートイズ

Supertoys Last All Summer Long

ブライン・オールデイス / 竹書房 / 2001/07/20

★★

古めかしい

 短編集。タイトルに使われている短篇"Supertoys Last All Summer Long"は映画『A.I.』の原作である(ところで日本語タイトルの「スーパートイズ/いつまでもつづく夏」は誤訳と呼ぶべきだろう)。この作品だけ1969年のものだが、他は1990年代のもので、2001年に原著で初出となった"Supertoys Last All Summer Long"の続篇"Supertoys When Winter Comes"と"Supertoys in Other Seasons"も収録されている。

 ブライアン・オールディスってまだ生きていたのかと驚いたのだが、英国では着実に作品を発表しているようだ。今回久しぶりに読んでみたのだが、「ニューウェーブSF」のままだった。つまり、いま読むには異様に古臭いのだ。また、「ニュー」という語感からはほど遠い、むしろ「守旧派」と呼びたくなるようなモラリストの物語が、詩情あふれる文体で語られるというタイプの短編集にしては、翻訳がこなれておらず、詩情もなにもあったもんじゃない。訳がもうちょっと何とかなっていれば、アナクロニズムを楽しめたかもしれないのだが。

 なお、"Supertoys Last All Summer Long"の映画化を巡ってのスタンリー・キューブリックとのやり取りを描いた小文「スタンリーの異常な愛情」"Attempting to Please"が入っており、その筋に関心のある人には面白いだろう。まあ、キューブリックが奇怪な人だったということがわかるだけだが。

2001/9/16

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