思考機械の事件簿III

ジャック・フットレル / 東京創元社 / 98/05/22

★★★

いまさら読む必要はないか

 The Thinking Machineことヴァン・ドゥーゼン教授を主人公にした推理小説集。1906年の長編"The Chase of the Golden Plate"と、短編が6つ入っている。雑誌掲載当時の挿し絵が入っているのが楽しい。しかし、これはやはり過去の遺物だ。

 思いついたこと一つ。読者がまったく予期しない意外なトリック/種明かし。車のプレートを上下反対につけて610698を869019にするとか、残留している血液の中の赤血球のサイズをもとに人物の同定を行う、などの意外性を現代あるいは近未来を舞台にしたミステリ小説に応用できないものだろうか。これをそのまま行っているわけではないが、P.K.ディックのいくつかの小説は、そんな感じで無理矢理引っ張られていく感覚を与えるものだった。

1998/6/25

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