難事件鑑定人

Pursuit and Persuation

サリー・ライト / 早川書房 / 2001/10/15

★★

習作レベルか

 大学の記録保管人(archivistってやつですな)であるベン・リースを主人公にしたシリーズの3作目が、MWAの最終候補作まで残ったので、日本語で翻訳出版されたという経緯の本。「史上最強の知性派探偵登場」、「稀覯本、微生物学、鷹狩りなどの蘊蓄を盛りこみ、知識マニアの琴線をくすぐる知性派ミステリ」などの売り文句は、詐欺に近い。

 この作家は、「稀覯本、微生物学、鷹狩りなどの蘊蓄」をストーリーに組み込む方法を知らず、さらに言えば殺人事件を探偵が解決するというプロットをうまく組み立てる方法を習得していない。というか、「蘊蓄」がストーリーに組み込まれたミステリはそれだけで失敗する可能性が高いが、本書はそもそも組み込まれていないわけで拍子抜けした。

2001/11/11

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