捕食者の貌

Scavenger

トム・サヴェージ / 早川書房 / 2001/08/15

★★

根本的に無理があるような気が

 著者には『崖の家』、『愛をこめて、ヴァレンタイン』、『見つめる家』という著書があって(いずれも未読)、本作は4作目。

 ある作家が、過去に起きた連続殺人を題材にとった小説を書いたところ、「真犯人を教えてやるから言うことに従え」という不可解なゲームを提案されて巻き込まれていくという話。誰がどういった思惑でそのようなゲームを仕掛けてきたのかという点での種明かしに説得力がないため、読み終えた時点で後悔するだろう。そこに至るまでに何か面白い工夫があるかというと、そういうわけでもない。デヴィッド・フィンチャー監督の映画『ゲーム』にはかなり腹が立ったけれども、本作にはフィンチャーのこけおどし的な映像に相当するような小説技法もない。

 このところ、適当に選んだミステリ小説がことごとく外れており、ちょっと危機感を抱いている。勘が鈍ったのでないといいのだけれども。

2001/11/11

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