アルツハイマー病

黒田洋一郎 / 岩波書店 / 98/05/20

★★★★

神経学者があえて専門外の事柄にまで踏み込む

 アルツハイマー病に関する啓蒙書。著者の専攻は「分子細胞神経生物学・神経毒性学」。

 アルツハイマー病に関してわかっている事柄を、メカニズムから診断方法、疫学的知見、治療方法までを含めて幅広く解説している。この本は、controversialな、しかも専門外の話題に敢えて立ち入って、一人の人間としてこの病気にどのように対処していけばいいのかを説明している。ユーザーの側に立ったバイヤーズ・ガイドみたいなもの。

 第6章「「21世紀の脳」の健康」では、化学物質が人間の行動に影響を与えている可能性について、ある程度踏み込んで言及している。これも含めて、科学者が「まだよくわかっていない事柄」にどのように言及するかという問題の1ケース。

1998/6/25

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