うるさい日本の私

「音漬け」社会との果てしなき戦い

中島義道 / 洋泉社 / 96/08/15

★★★★

戦いの記録

 著者は大学で哲学を教えている先生。この人は世の中に溢れている諸々の騒音(車内放送など)が嫌いで、音を出す側の人にいちいちクレームを付け、当然狂人扱いされる。その記述が面白い。宇宙人に誘拐されたことを主張するアブダクティーのような。

 その後、いまの日本でこうも騒音が溢れているのは、自分の意見を主張することを軽視し、他人の気持ちをおもんばかることを尊重しているからだと指摘する。そして、自分の意見をちゃんと主張しよう、と言う。

 私的な音は許容されないが、公的な音は許容されるという指摘が鋭い。

1998/6/28

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