NBCテロリズム

ハーバード大学の対テロ戦略

浦島充佳 / 角川書店 / 2002/02/10

本の体裁をなしていない

 著者はハーバード・スクール・オブ・パブリック・ヘルスで修士号を取得した人。本書は、在学中にとったノートと資料をつぎはぎした、という感じの内容。

 しかし内容以前に、文章の推敲が十分でなく、章と節の組み立てに論理的な筋道がない。本書は「角川oneテーマ21」という名称の角川書店の新書の1冊なのだが、このところ言われている「新書戦争」の行く末を暗示するような不吉な本だった。たぶんこの水準の新書は他にもたくさん出ていて、私が手に取っていないだけなのだろう。

 災害時の救急医療を扱った本としては、地下鉄サリン事件の発生時に聖路加国際病院救急部に勤めていた医者が書いた『緊急招集』が良かった。アメリカのノースカロライナのフィエステリアの件については、『川が死で満ちるとき』が面白い(ただしちょっとcontroversialな内容)。

2002/2/18

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