ホームズと不死の創造者

Architects of Emortality

ブライアン・ステイブルフォード / 早川書房 / 2002/02/15

★★

耽美ちゃん

 1998年の『地を継ぐ者』(未読)の延長線上にある遠未来SFということらしい。ナノテクノロジーとバイオテクノロジーが進歩した世界を舞台にした探偵小説。邦題にはホームズという単語が入っているが、シャーロック・ホームズもののパロディというわけではなく、主人公の刑事がシャーロット・ホームズという名の女性なのである。上司はハル・ワトソンという名前で、捜査に同行するのはオスカー・ワイルドという名の遺伝子工学エンジニア。

 19世紀末を中心とする文学作品への言及を散りばめて、懐古趣味ロマンの雰囲気を出そうとしているのだが、どうもうまく行っていない。探偵小説としての仕掛けは凝ってはおらず、ハードSFとしての要素は不徹底で、ひたすら文学趣味の雰囲気で押し通そうとしている。「耽美」の人なんじゃないかと思う。

2002/5/19

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