NHK日本人の性行動・性意識

NHK「日本人の性」プロジェクト編 / NHK出版 / 2002/03/30

★★★

データの解釈に問題ありか

 NHKが1999年〜2000年に行った「日本人の性行動と性意識」に関する質問調査の記録。この調査は、住民基本台帳をもとに、全国の16〜69歳の国民から層化二段階無作為抽出法を用いて選んだ3600人を対象にしたもので、回答の有効率は58.4%。企画者がこれを「我が国で初めて科学的に行われた」調査と呼んでいるのは妥当であろう。日本以外でも、このトピックでランダム・サンプリングに基づく本格的な調査が行われたのは1990年代に入ってからで、それもフランス、アメリカ、イギリスの3つの国のみ。非常に意義の高い調査だったと言える。

 ただし、質問票を作成したのはNHKの人(「専門家」の委員会は設置したそうだが)。また、本書に収録されている「データの解釈」の部分には妙なバイアスがかかっていて、ちょっと読むのがしんどい。質問項目によっては有効回答数が少なすぎるものがある。やはり3600人というのは少なかったんではなかろうか。

 実際のデータを見ると、この種の調査の難しさを感じるばかりだった。まあどこかを出発点にしなくてはならないのはわかるんだが、私なら、こういう質問用紙が来たらマジメには答えないと思うんですが、それ言っちゃおしまいですか?

2002/5/25

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