日米安保を考え直す

我部政明 / 講談社 / 2002/05/20

★★★

少々わかりにくい解説

 著者は『沖縄返還とは何だったのか』の人。本書は沖縄返還も含めて、日米安保条約の成立から新ガイドライン、そして9.11事件以降のアメリカの軍事戦略までを視野に入れて、日米の軍事同盟全体を論じる本である。

 『沖縄返還とは何だったのか』でも感じたのだが、記述のディテールのレベルが細かすぎるのと、全体的な構成がすっきりしていないせいで、著者の主張とその根拠がわかりにくい。米国統治下にあった沖縄で育ったとのことで、そのような人が持つであろうバイアスがかかった主張が随所にあるが、そのバイアスを客観的に正当化するだけの説得力はなかったように思う。

 「はじめに」では、本書に登場するキーワードとして、「非対称性」、「対称性」、「バランス・シート」、「『甘やかし』の対日政策」、「代償としての沖縄問題」、「転換する前方展開戦略」が挙げられている(8ページ)。

2002/6/3

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