Hostage

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ロバート・クレイス / Ballantine Books / 2001/01/01

★★★★

完璧ではないが

 『破壊天使』を大いに気に入ったので、ロバート・クレイスの本を読んでみることにした。本書は2001年に出版されたもので、『破壊天使』に続くシリーズ外作品第2弾。邦訳は出ていないようだ。直前に読んだシリーズ作品の『L.A. Requiem』の項も参照。

 LAPDのSWATで人質交渉人(hostage negotiator)として働いていたが、バーンアウトして田舎町の警察に転職したジェフ・タリーの担当区域で、3人の強盗犯が一家3人を人質にして立てこもる。ところがその家の主人がマフィアの会計士だったために話がややこしくなる。主人公の法執行官が自らの家族を人質にとられ、微妙なバランスを取りながら勝機をうかがうというプロットが、映画メモで取り上げたTVシリーズ『24』と共通している。

 面白く読めることは間違いないのだが、『破壊天使』や『L.A. Requiem』と比べると普通の小説と言わざるをえない。人質犯との交渉の場面や、悪人を出し抜く手順にもう少し工夫が可能だという感じがした。人質交渉ものプロパーではないことが、かえって焦点をぼやけさせてしまったという気もする。でも一気読みしたことはたしかなので、ケチをつけるのはぜいたくというものか。

2003/1/6

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