哲学の教科書

思索のダンディズムを磨く

中島義道 / 講談社 / 95/05/22

★★★

どのような問題がなぜ問題になるかを説明しようとしている本

 哲学の扱う問題がどのようなところから発生しているのかを示し、どのような問題があるのかをカタログ的に並べている本。

 第ニ章の「哲学とは何でないか」が興味深い。これは、哲学という専門分野というか、哲学者という職能集団を守るための弁明なのだけれども、その綻びが問題のありかを逆に示唆している。仮に著者のいう「哲学研究」でない「哲学」が可能だとして、1960年代以降の文学と映画をまったく体験していないと思われるような人の「哲学」がまっとうなものに仕上がる可能性は果たしてあるのか、というような問題だ。別にサブカルチャーがどうこうという話でなくて。

1998/7/13

TRCの該当ページへ

検索ページへ 目次へ 前へ 次へ