産廃コネクション

産廃Gメンが告発! 不法投棄ビジネスの真相

石渡正佳 / WAVE出版 / 2002/12/10

★★★★★

気持ちが良くなる本

 著者は千葉県の産廃行政を担当してきた公務員。県における産廃Gメン「グリーンキャップ」の創設にかかわり、大きな成果を上げたという。本書はその経験をもとに、日本における産業廃棄物の不法投棄の実態を解説している。

 描かれている実態は惨憺たるものだが、その分析と記述のしかたがあまりに見事なので、非常に楽しく読むことができた。財務分析を専門としている著者は、不法投棄がいったいどのような構造の下で、どのようなメカニズムによって発生するのかをしっかりと分析している。

 本書は、地方がイニシアティブをとって問題を解決していくという、最近はやりの地方自治の本の1つと見ることもできる。国の規制が甘かったり不適切だったりする分野で、地方自治体の持つ権限をいかに利用して、その自治体内の不法投棄をなくしていくかという戦略的な視点がある。

 また、全体的にリサイクルに懐疑的な私としては、日本におけるリサイクルが具体的にどのように失敗しているかを論じている部分が特に面白かった。失敗していること自体は、リサイクル商品が市場でうまくやれていないことから明らかなのだが、本書はミクロな視点で、具体的にどの市場でどのような問題が生じているかを解説している。

2003/4/27

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