なぜ経済学は自然を無限ととらえたか

中村修 / 日本経済評論社 / 95/09/10

★★★

ある意味で当たり前のことを指摘している

 著者は農学者。タイトルから期待してしまったが、経済学の内部から自然の扱い方を見るというよりも、ひたすら経済学が自然を無限と見ているということを述べたてる本だった。

 論点は主に二つ。地球上の原料の有限性と、経済活動が本質的にエントロピーを増大させるプロセスである、ということ。古典経済学も、近代経済学も、マルクス主義経済学も、これらの点についてはほとんど配慮していない。で、「なぜ配慮していないのか」というと、この本に書いてあるのは、せいぜい、経済学者たちはこうした点に気づいていなかった、ということである。まあそうなんだろう。まあ、あちこちで言及はしているものの、モデルからは抜け落ちている、と。

1998/7/30

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