昭和天皇 二つの「独白録」

東野真 / NHK出版 / 98/07/25

★★★★★

「独白録」に関する最新の研究

 1997年6月に放送されたNHKスペシャル『昭和天皇二つの「独白録」』の内容を中心に書き下ろされた本。フェラーズの日記や書簡など(「フェラーズ文書」)を発見し、その中に「独白録」の英語版とでもいうべきものを探し当てたという功績がある。この本では、その他にもフェラーズの細かな動きを再構成していて、太平洋戦争の後期から占領期にかけての事情がわかりやすく記されている。「英語版」の原文と翻訳に加えて、元侍従長、稲田周一の「備忘録」が収録されている。

 巻末の解説として、吉田裕が「「昭和天皇独白録」の歴史的位置づけ」という文章を、粟屋憲太郎が「解説」という文章を寄せている。この二人の文章がなかなかいい。

 なお、『昭和史の謎を追う』では、下巻の第23章「「昭和天皇独白録」を読み解く」という文章が、このトピックを扱っている。

1998/10/1

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