エンディミオン

Endymion

ダン・シモンズ / 早川書房 / 99/02/28

★★★★

ちょっと軽すぎるか

 『ハイペリオン』と『ハイペリオンの没落』に続く「エンディミオン・シリーズ」の1作目。このあとに"The Rise of Endymion"がある。

 前2作の壮大さはなく、主人公の若者を中心とした軽い冒険ものになっているという感じがある。どうせ次の"The Rise of..."では壮大な終幕が用意されているのだろうからいいんだけど、単独で読むとちょっとつらいかもしれない。

 唯一、真に驚嘆すべきなのは、主人公たちを追うフェデリコ・デ・ソヤ神父大佐というキャラクターの運命である。主人公たちが「転位ゲート」であちこちの惑星をワープするのを、超高速の宇宙船で追跡するソヤ神父大佐一行は、惑星から惑星に移動するたびに死ななくてはならない。こんなバカげて凄い設定は、たしかにシモンズじゃないと思いつかないだろう。遠未来SFでは、「新しいテクノロジー」が重要な役割を果たすが、このシリーズでは「新しいテクノロジーが失われた後にどのような変化が起こるか」という問題が扱われていて(まあこの超高速の宇宙船は「没落」の後に開発された新しいテクノロジーなのだが)興味深い。

1999/3/7

 続篇の『エンディミオンの覚醒』が出た。

1999/12/2

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