不良債権の正体

グループ21 / 講談社 / 98/12/21

★★★★★

ミクロな視点からの土地バブルの明快な解説

 著者の「グループ21」は、あとがきによると、「金融、流通、不動産、法律、文化など、それぞれの分野で実務にあたっている四十代半ばの世代が、一九九七年二月に結成した政策研究集団である」。

 この本の前半は、土地バブルがもっぱら銀行のミクロな行動から生じたという観点に立ち、具体的にどのような事が起こっていたのかを詳しく説明している。後半は、土地バブルの後遺症として生じた不良債権の解決のための提言などであるが、前半の面白さと比べると「普通」のレベルだ。

 どうも最近では、土地バブルと株バブルを分離し、前者を銀行のミクロな動きによって起こったと理解するのが流行しているようだ(つまりマクロ経済のパラメータを無視する)。著者らはその年齢から見て、バブルの時代にこの動きの前線にいた人々なのだろう。

 非常に面白く刺激的な本。お勧め。

1999/3/16

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