ヘッジファンドの世界

仕組み・投資手法・リスク

Hedge Funds - Investment and Portfolio Strategies for the Institutional Investor

J・レダーマン、R・A・クレイン / 東洋経済新報社 / 99/01/28

★★★★★

きわめて実用的な側面から語られるヘッジ・ファンド

 原著が出版されたのは1995年である。ヘッジ・ファンドという話題に関する限り、これは大昔だ。それにもかかわらず、この本はきわめて面白い。原題(の副題)からわかるように、この本はアメリカの機関投資家のために、投資対象としてのヘッジ・ファンドの特性を解説したものである。こういう方向からヘッジ・ファンドを論じた本は、いまのところ他には見つけていない。そもそも、機関投資家を対象としたこの手のマニュアル本を読んだことがないので、それだけでも新鮮だった。

 この本は、ヘッジ・ファンドがどういうものなのかを解説し、ヘッジ・ファンドにうまく投資する方法を助言している。このことから、逆に、ヘッジ・ファンドがなぜ大きく成長したのかがわかるわけだ。また、LTCMが破綻したときになぜ救済が行われたのかということも痛切にわかる。結局のところ、ヘッジ・ファンドは、さまざまな規則に縛られて自由な運用が行えないでいる大手機関投資家の資金の逃げ道として機能している面がかなりあるようだ。

1999/3/23

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