日本人はなぜ英語ができないか

鈴木孝夫 / 岩波書店 / 99/07/19

★★★

外国通がナショナリスティックになるという例

 自信はないが、鈴木孝夫は年をとるごとにナショナリスティックになっている? まあいずれにせよ、外国通がナショナリスティックになるというパターンの一例である。言語という話題を通して、日本はもっとちゃんとやらなければだめなんだと主張する。

 いくつかの論点には共感を抱かないわけではないが、果たしてフィージビリティがあるかどうかとなると疑問なところも少なくない。日本が世界の代表的なプレーヤーになるということを前提として、日本語を英語と同じような国際語に仕立て上げ、世界の言語環境の中で日本人/日本語が主体的な立場(英語に対する従属的な立場ではなく)に立つべきだというのが著者の従来からの主張なのだが、正直なはなし、日本が今後、世界の代表的なプレーヤーになるとは思えない私としては、若者には「やっぱり英語をやっといた方がいいよ」と助言せざるをえない。これはインターネットとWWWが普及したいまとなっては、ますます「真」である。

1999/8/29

TRCの該当ページへ

検索ページへ 目次へ 前へ 次へ