市民科学者として生きる

高木仁三郎 / 岩波書店 / 99/09/20

★★★★

幸せな自伝

 原子力資料情報室の元代表の自伝。ガンにかかった著者が死を予感しつつ書いた本。そういえば宮脇檀の『男と女の家』もそうだった。幸せな人生を送った人だなぁという感想。

 東海村での臨界事故は、この本の奥付にある発行日のたった10日後に起こった。世の中一般に風潮はよく知らないが、『臨界19時間の教訓』などを見ると、あの臨界事故はかえって「原発の安全性」と「専門家の信頼性」の印象を強める方向に働いてしまったかもしれない。「厳密にコントロールされている原子力発電所ではない核燃料加工施設で、ちゃんとしたトレーニングを受けていない人が、事故を起こした」という文脈で語られることが多いように思う。

原子力資料情報室のwebサイト

1999/12/24

 著者は2000年10月に亡くなった。死後に出版されたのが、『原発事故はなぜくりかえすのか』。JCOの臨界事故についての記述も含めた、原子力行政とそれを取り巻く科学者・技術者に対する批判である。

2001/1/13

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