製造業が国を救う

技術立国・日本は必ず繁栄する

In Praise of Hard Industries

エーモン・フィングルトン / 早川書房 / 99/12/15

★★★★

「IT革命」に対するアンチテーゼだが、ちょっと行き過ぎかも

 著者は『見えない繁栄システム』の人。日本在住の経済ジャーナリストである。

 本書は、「脱工業化」、「ソフトウェア」、「IT革命」、「ニュー・エコノミー」などの言葉で表されるような新しい概念と観念に対するアンチテーゼとして、製造業は依然として重要であると主張する本である。で、アメリカはだめだ、日本は素晴らしいと言う。たしかに「IT革命」を持ち上げすぎるのもなんだと思うが、本書はとにかくこれに異議を挟みたいようで、ちょっと行き過ぎなんじゃないのと思うような部分が多々あった。具体的には、「IT革命」そのものに対する批判と、これでトップを走っているアメリカは偉大だと主張する人たちへの批判がごっちゃになっていて、著者本人のスタンスにぶれが生じている。断片的な発想とか事実には興味深いものがあっても、首尾一貫した思想は読み取れない。

2000/1/30

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