ステルス艦カニンガム出撃

Choosers of the Slain

ジェイムズ・H・コッブ / 文春文庫 / 99/11/10

★★★

そこそこ良くまとまっている軍事スリラー

 2006年の近未来(執筆されたのは1996年なので10年後ということになる)に、南極大陸への侵攻を開始したアルゼンチンに米海軍のステルス駆逐艦が立ち向かうという軍事スリラー。アメリカの軍事予算削減に伴い、空母を全世界的に展開することが不可能になり、駆逐艦が単独で初動任務を行うという戦略が有効になるという枠組みのなかでのステルス駆逐艦の活躍を描く。近未来のテクノロジーを使って戦闘機、潜水艦、艦隊などとどのように戦えるかというシミュレーション小説の要素に、女性の船長を中心に据えた軍隊内教養小説の色合いをつけたという感じ。本書は著者のデビュー作。同じ船長とチームによる続篇が3作目まで出ているらしい。

 まあ平凡ではあるけれども、最近の軍事スリラーのなかでは良くできている方で、続篇を読んでみようという気にはなった。単独任務で何でもできるという駆逐艦という設定は、海洋軍事スリラーの金鉱といえるかもしれない。

2000/2/11

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