一瞬の死角

Sudden Prey

ジョン・サンドフォード / 早川書房 / 00/02/29

★★★★★

安定した面白さ

 ストラテジー・ゲームで大金を儲けたミネアポリス市警副本部長のルーカス・ダヴンポートを主人公とする"Prey"/『獲物」シリーズの最新の邦訳書。冷静に考えると5つ星を付ける内容ではないかもしれないが、このところミステリの分野で外れが続きすぎたので、安定した作風に接してほっとした気分になったのだった。

 もっと冷静になって考えると、凶悪犯人たちの描写がていねいで気持ちよく、ダヴンポートを始めとする警官たちの行動も妥当で無理がなく(実際、これまで金持ちゆえに奇矯な振る舞いをするという性格描写が多かったダヴンポートが、きわめてまっとうに描かれていたように思う)、警察/犯罪小説としてとても優れた部類に入るような気もしてくる。久しぶりに楽しく一気読みしたことは事実だ。以下に、巻末の著者長篇リストから引用。どれがどういう本だったのかわからなくなってるけど、たぶん全部読んでいるはず。印象として、本書はシリーズ中でも良質な部類に入りそう。

Rules of Prey 1989 『サディスティック・キラー』

Shadow Prey 1990 『ブラック・ナイフ』

Eyes of Prey 1991 『獲物の眼』/『消された眼』(改題)

Silent Prey 1992 『沈黙の獲物』

Winter Prey 1993 『冬の獲物』

Night Prey 1994 『夜の獲物』

Mind Prey 1995 『心の獲物』

Sudden Prey 1996 『一瞬の死角』本書

Night Crew 1997

Secret Prey 1998

Certain Prey 1999

 ちなみに1作目だけ新潮社で、あとは早川書房から出ている。

2000/3/4

TRCの該当ページへ

amazon.comの該当ページへ

検索ページへ 目次へ 前へ 次へ