空と山のあいだ

岩木山遭難・大館鳳鳴高生の五日間

田澤拓也 / TBSブリタニカ / 99/04/30

★★★

登山事故を扱ったノンフィクション

 昭和30年代の登山ブームの中、1964年1月に起こった高校生たちの遭難事故を扱ったノンフィクション。

 登山事故を扱った日本製のノンフィクションとしては、適度な中立性を保っていて読みやすいのだが、いかんせん話が古すぎるのと、一般的に敷衍すべき教訓がないということで、なんでいまごろこんなもの書くのという感想を抱かざるをえない。この質のノンフィクションが、たとえば事件発生後半年ぐらいで書かれたら、賞讃の対象となるんだろうけれども。第八回、開高健賞を受賞したとのことだが、いったいなぜ?

 ちなみに、事故の内容は、特別に珍しいこともない単なる遭難事故。『生と死の分岐点』のパラグラフ1つにまとめられてしまうような類型である。

2000/3/18

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