二十一世紀の資本主義論

岩井克人 / 筑摩書房 / 00/03/03

★★★

パワー低下か

 比較的短い論考をまとめたエッセイ集。あいかわらずの貨幣論に加えて、グローバルな市場経済とか法人論などの分野にも手を出しているところが目につくのだが、そこで語られることの陳腐さにちょっと驚いた。平凡なことを深遠に語る手腕は冴えているのだが。

 「インターネット資本主義と電子貨幣」というタイトルの論考があるが、これは内容が古い(1995年)だけでなく、本人がインターネット環境に慣れ親しんでいないためにrelevantでない。著者にはオンライン・マルチプレーヤー型のRPGをやってみることをぜひお勧めする(EverQuestとかUltima Online)。本書で取り上げられているいろんな概念がすでに現実化していることに驚くことだろう。しかもプレーヤーたちは、そうした概念をすでに身体で経験し、把握している。

2000/3/25

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