消えた!? イカ天バンド

バンドブームの裏側、まるごと語ります

氏神一番 / イースト・プレス / 00/01/28

まあどうでもよい

 1980年代末あたりのバンド・ブームの火つけ役となった「いかすバンド天国」出身のカブキロックスのボーカル氏神一番がいろいろと語っている本。内容は、そこらの飲み屋でクダを巻いている中間管理職という感じでつらいだけ。

 近年の洋楽CDの売上の凋落と軌を一にして、日本のロック・アーティストやリスナーの中に、邦楽だけを聞いて育ってきた世代が現われてきているという話を読んだことがあるが、あのバンド・ブームはその土台を作ったということなんだろうから、そんなに否定的に捉えることもなかろうにと思う。

 マイナーなアーティストの苦労については、MP3.COMなどの音楽を聴いていて(mp3.com鑑賞メモなどを参照)、未来はそんなに暗くはないと思っている。まあ著作家と同様に、個々人が経済的に報われるかどうかは別の問題だが、受け手までのチャンネルは多様化しうるのだから、大切に育てていってほしいものだ。といいながら、MP3.COMをすでにフォローしていない自分がここにいるわけなんで、大きなことは言えない。高速回線を利用できるようになったら再開したいとは思っているが。

 インターネットが与えたもう1つの大きな影響が、外国のマイナー・レーベルに関する情報を入手しやすくなり、CDも買いやすくなったことだ。最初から熱心にフォローしている人にとっては、便利になったというていどかもしれないが、私のようなカジュアルなオーディエンス、つまり状況によって買ったり買わなかったりする消費者にとって、この利便性が大きく作用するということは強く実感している。

 まあしかし、音楽鑑賞はこのところ休憩中。最後に買ったCDはJeff Beckの新譜(つまりかなり昔)。近年の洋楽の売上の凋落に、音楽を扱うメディアや生産者の責任があることは間違いなく、これはこのところ『ブックオフと出版業界』などの項で主張している書籍の凋落の原因と同型であると考えている。なお映画については、1970〜80年代に底をつけ、現在はトレンドが反転した状態にあると思っている(日本国内での話ね)。

2000/7/21

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