20世紀哲学史

Histoire de la Philosophie au Xxe Siecle

クリスチアン・ドラカンパニュー / 青土社 / 98/06/01

★★★

20世紀の西洋哲学の流れを一瞥する

 20世紀の西洋の哲学を、いくつかの代表的な時期と流派に焦点を絞って紹介している本。第一次世界大戦、第二次世界大戦(アウシュヴィッツ)、冷戦、ポスト冷戦などの主要な時期における哲学を、それぞれの時代のコンテキストの中で解説している。解説自体は手堅いし、いろいろと参考になったけれども、読み終えて、根本的な問題に改めて頭を悩ませるほかない。アウシュヴィッツ(あるいは第一次世界大戦でもヒロシマでも冷戦でもよいが)によって揺らぐ「哲学」とはいったい何ものなのか、ということ。

 本書の初めの部分で扱っている「論理学」の分野を除いて、(また、それ自体が歴史学であるものを除いて)ここに取り上げられているすべての哲学は、結局のところ、それが過去の遺物になった時点で、歴史学の範疇で扱うべきものになるしかないのだろうか。

 なお、この本は非常に読みにくい。「翻訳が悪い」というよりも原文が翻訳になじまないのだろう。

1998/5/22

TRCの該当ページへ

検索ページへ 目次へ 前へ 次へ