ダブルイメージ

Double Image

デイヴィッド・マレル / 二見書房 / 00/07/25

これはひどい

 デヴィッド・マレルはいちおうは大御所の位置にいると思われるが、このところの作品にはまともなものがないという気がする。この『ダブルイメージ』には小説技巧として興味深いトリックが1つあるけれども、それがうまく実現されているという感じはせず、散漫な印象を与えるだけだった。

 写真家がセルビア人につきまとわれ、謎の美女が登場する。トリックの内容はネタばれになるから省略するが(まあ要するにレッド・ヘリング)、ヒッチコックの『サイコ』と『めまい』がなぜうまく行っていたのかということを再検討する必要があるようだ。

 翻訳者もこの小説がダメだということを承知しているようで、「訳者あとがき」の歯切れが悪い。

2000/8/12

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