立花隆の無知蒙昧を衝く

遺伝子問題から宇宙論まで

佐藤進 / 社会評論社 / 00/09/30

これはちょっと

 立花隆のガードが甘いという批判はときおり口にされるが、本書は「無知蒙昧」とまで言っているかなり手厳しい批判のようなので読んでみた。ちなみに私は、このところ立花隆の本はぜんぜん読んでいないので(『サル学の現在』が最後か)、話題にあまりついていけない。

 著者は京都大学名誉教授という肩書きを持つ人なのだが、この本はなんというか……。立花隆がわざわざ反論する必要はない、と言う表現でおしまいになってしまいそうだ。立花隆の文章の断片の、ちょっとガードが甘かったところの揚げ足をとって、自分の考えを延々と書いているという感じの本。その考えは立花隆のそれよりもクセが強いが、後の方になるにつれて著者独自の(他人には理解しがたい)宗教観が展開されていて、まったくついて行けなくなる。

 もともと立花隆はジャーナリストなんであり、隙があっても仕方がないんである。たしかに最近はジャーナリストの領域から逸脱するような活動もしているようだが、まあそれはそれということで。

2000/10/28

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