ガセネッタ&シモネッタ

米原万里 / 文藝春秋 / 00/12/10

★★

まあそこそこ

 著者はロシア語の通訳者。『魔女の1ダース』がおそらく書き下ろしだったのに対し、こちらは各種定期刊行物に掲載された短いエッセイを寄せ集めたもので、(編集作業の努力の跡は見られるものの)あまりまとまりがない。柳瀬尚紀と永井愛(劇作家)との対談が収録されているが、あまり意味なし。

 259ページには、市場経済に移行しつつあるロシアでの書籍出版文化の変化が紹介されていて興味深い。ロシアの書店は、やはり「先進国型」とでもいうべき形に変わりつつあるらしい。

 142ページでは、日米同盟の「ガイドライン法」について「地理的概念」という言葉を使った発言をした外務省の役人が更迭された事件について述べ、この言葉が1840年代にメッテルニヒによって使われたものであることを紹介している。ただし、中国からの強い反発が、この歴史的エピソードを踏まえたものだったのかどうかは不明。

2000/12/16

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