ローテクの最先端は実はハイテクよりずっとスゴイんで

赤池学 / ウェッジ / 00/10/18

★★

意図はわかるが

 データベースのフィールドに収まらなかったので途中で切れたが、タイトルは『ローテクの最先端は実はハイテクよりずっとスゴイんです。』である。著者は『日本のマンションにひそむ史上最大のミステーク』の共著者の一人。印象としてはちょっとヤバめ。

 月刊のビジネス情報誌『WEDGE』に連載された記事をまとめたもの。諸々の業界の「職人芸」を取材した短い文章の寄せ集めで、取材対象は山根一真の『メタルカラーの時代』のシリーズと少し重なる部分がある。1つの1つの記事が短いので掘り下げが足りないという不満が残る。また、実のところこの本に収録されている技術の多くは、「ローテク」というよりはむしろ「ハイテク」の分野に属する。

 問題意識は、そのような職人芸を企業内で継承するためにはどうすればいいのか、というところにある。このため、個々の記事には各企業がとっている対策についての記述が多い。たしかに、これらの中小企業に存在する職人芸を保護しようというのは、昨今の「IT革命」とか「企業の選別」の流れに反するもののように見えるけれども、個人的には、ベンチャー・キャピタルやM&A資金は、まさにこういう分野に注目すればいいのにと思う。そうなっていないのは、やはり何かしら障害があるのだろうか。

2000/12/23

TRCの該当ページへ

検索ページへ 目次へ 前へ 次へ