ディズニーリゾートの経済学

粟田房穂 / 東洋経済新報社 / 01/04/26

★★

ちょっと拍子抜け

 なんと1984年の『ディズニーランドの経済学』の続篇。イクスピリアをオープンさせ、東京ディズニーシーのオープンを2001年秋に控えている、テーマパークからリゾートへの変身を試みている東京ディズニーランドとその経営母体であるオリエンタルランド社に関する最新レポート。

 『ディズニーランドの経済学』を読んだときには、かなりの驚きがあったことを覚えている。1983年にオープンした東京ディズニーランドに、その時点でまだ行ったことがなかったこともあって、俄然興味をそそられた。あれから20年弱が経過し、「テーマパーク」なるシミュレーション・ゲームも出てしまったいま、テーマパークの人間工学と経営学は普遍的な知識になってしまったが、あの当時は実に新鮮だったのである。

 だが、2001年に出た本書は、ビジネス本のような内容になっていた。出版社が朝日新聞社から東洋経済新報社に変わったことは象徴的なのだが、仕掛けが完全にバレてしまっているいまでは、他にアプローチのしようがないのかもしれない。著者はオリエンタルランドの協力を得ていろいろと取材をしているが、批判的な口調の文章もないとはいえないにせよ、結果としては、秋にオープンを控えている、まだ誰も見ていない東京ディズニーシーへの期待をあおる協賛本になってしまっている。私自身も、ずいぶんと期待をあおられた。

2001/4/26

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