世界の環境危機地帯を往く

Earth Odyssey

マーク・ハーツガード / 草思社 / 01/04/26

★★★★

ちょっとセンチメンタルか

 アメリカ人ジャーナリストが、6年をかけ、19か国の環境危機地帯を訪れて書いたルポルタージュ。急進的な環境保護主義にシンパシーを感じている穏健派という感じ。危機にさらされている人々の生活を描いている部分には圧倒的な迫力がある。分析と思索の部分がちょっと散漫かつ散文的。各地の状況を分析するための取材もいろいろとしているようだし、この旅のアウトプットは雑誌記事などの形でもっと他にあるのだろうと思われる。

 最初のエピソードに環境汚染とは言いがたいアフリカの難民問題を持ってきていることからもわかるように、著者には環境問題を貧困問題として捉えるという姿勢がある。いかにもアメリカ人流の啓蒙主義で、日本人の同じタイプの人間とは微妙にスタンスが違うように感じられる。

2001/5/10

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