スフィア

Sphere

Barry Levinson / Dustin Hoffman,Sharon Stone,Samuel L. Jackson,Peter Coyote, / 1998

シャロン・ストーンが出ているなら何でもいい、という奇特な人を除いて見る価値なし

 マイケル・クライトン原作、バリー・レヴィンソン監督の深海SFもの。

 いつ頃からかダスティン・ホフマンが鬱陶しくなった。彼が出てくると、その人物の行動やセリフがだいたい予測できてしまうのである。『スフィア』のような映画ではこの点が特に致命的で、この映画のダスティン・ホフマンは、全編を通じて『アウトブレイク』などのパニック・ムービーの役のパロディを演じているような感じがする。危機に陥ったときの彼の表情や反応は、すでに何度も見たものの繰り返しに過ぎない。ホフマンの典型である神経質でハイパーアクティブな小男という人物像が陳腐になってしまったという事情もある。昔はとても新鮮だったことは間違いないのだが。

 脚本、演出などに見るべきところは特になし。ダスティン・ホフマン、シャロン・ストーン、サミュエル・L・ジャクソンの3人が互いに疑心暗鬼になるという面白そうな設定なのに、ホフマン以外の2人が何をどう考えてどう行動するかという点での描写が薄すぎるために、サスペンスが生じない。特にサミュエル・L・ジャクソンが危機に直面して何ら的確な行動を起こさないのは非常にまずいんじゃないかと思う。かろうじて好感を持てたのはピーター・コヨーテだったけど、案の定死んじゃうし。バリー・レヴィンソンといえば、昔は信頼性の高いブランドだったのに、どうなってしまったんだろうか。

1999/10/4

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