スクリーム

Scream

Wes Craven / David Arquette,Neve Campbell,Courteney Cox,Skeet Ulrich,Drew Barrymore / 1996

★★★★

このジャンルでは上質な部類に入ることを保証する

 「知的なスプラッター映画」。その範囲内ではレベルが高いが、もともとスプラッター映画は知的というか批評的、自己言及的になりやすいジャンルであったことは間違いない。

 しかし、この映画を見ていて心地よかったのは、この映画が「きれい」だったからだ。粒子の荒い画面によるリアリティの追求という小賢しい戦略に身をまかせることなく、田舎の高校生などを演じる安っぽい役者たちを、きれいにクローズアップで撮るというその態度には好感が持てる。特に主役級のデヴィッド・アーケット、ネーヴ・キャンベル、コートニー・コックス、スキート・ウーリッチなど、TV番組のように平板に映されるか、汚く映されることの方が多そうな役者たちが、これほど美しく見えるのはそれだけで驚くべきことである。

 もう1つ驚いたのは、冒頭のドリュー・バリモアのシーン。夜、一人で家にいる女性が殺人者に襲われるという典型的な設定に正面から挑んだ野心的なシーンなんだが、それを見事に完成させたウェス・クレイヴンの手腕はもちろんのこと、きれいに演じきったドリュー・バリモアの才能に感動した。メタで批評的なスプラッター映画としての『スクリーム』は、この場面だけでその目的を半ば達成してしまったといってもよいかもしれない。

1999/10/15

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