ライアー

Deceiver

Jonas Pate,Josh Pate / Tim Roth,Chris Penn,Michael Rooker,Rosanna Arquette,Renee Zellweger / 1997

★★

ちょっと納得のいかない話

 監督のペイト兄弟はこれが2作目の新進監督。『ユージュアル・サスペクツ』を思い起こさせる設定の中で、あれよりも不親切な物語が展開される映画。

 マイケル・ルーカーとクリス・ペンがポリグラフの操作を専門とする刑事で、ティム・ロスが彼らに尋問される富豪の息子。このティム・ロスが癲癇患者で、その発作の演技なんかもリキを入れてやっているんだけど、あちこちから文句が来そうな設定ではある。

 それで思い出したのが、ジム・エイブラハムズ監督、メリル・ストリープ製作・主演の『誤診』("...First Do No Harm")というTVムービー。おちゃらけた映画をたくさん撮っているジム・エイブラハムズは、癲癇患者の息子を持っているらしい。これは、その息子に行わせた代替医療(食餌療法)を宣伝する映画で、実際にその治療を受けて病状がよくなっている患者が役者として出演していたりする。まあ、この『ライアー』は、そういう癲癇患者を取り巻く微妙な状況にあまり目を配らずに作られている。

 それだけでなく、ティム・ロスがなぜ何度もポリグラフを受けているのか、「記憶をなくす薬」って一体何なのか、マイケル・ルーカーはなぜティム・ロスをこれほどまでに追い詰めるのかといった疑問が次から次へと出てくる映画ではあるのである。たしかに取調室の中で展開される3人の演技は頑張っているんだが、それを映画が支えきれていないという感じがする。結果として、オーバーアクティングという印象だけが残った。タランティーノ的なダメ映画の1つということで。

1999/12/7

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