スパニッシュ・プリズナー

Spanish Prisoner, The

David Mamet / Campbell Scott,Ben Gazzara,Rebecca Pidgeon,Steve Martin / 1997

★★★

よくできているんだが、魅力がない

 監督のデヴィッド・マメットは、自ら監督もしているが(その多くが日本未公開で未見)、ちょっとばかし凝った脚本を多く書いている脚本家である。この『スパニッシュ・プリズナー』では脚本・監督をしている。

 キャンベル・スコットが企業の機密情報を狙う詐欺団のコン・ゲームに遭うという話。「スパニッシュ・プリズナー」とは、裕福な家系の一員であると偽って、スペインに閉じ込められている妹を助けだすための金を出してくれたら、その妹と結婚させてやると持ちかける古典的な詐欺の手法のこと。

 この映画は、いっそ1950年代かそれ以前といってもいいほど古典的な編集と作りをしている落ち着いた感じの映画で、キャンベル・スコットも詐欺を仕掛けるスティーヴ・マーティンもそれに合った良い演技をしているんだが、それだけに、それ以外の登場人物のそぐわなさが目立つという厄介な問題を抱えている。

 それ以上に、コン・ゲームの映画として脚本が未消化であることが致命的だった。どういう展開をするのかが大体予想できるのだが、結末だけは予想外の展開をし、それが納得しにくいものなのだ。「してやられた!」という予想外さではなく、「なにそれ?」というそれである。これらの問題さえなければ、映画の質感としてたとえば『ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ』などよりもずっと好みなので残念だ。

1999/12/22

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