ミミック

Mimic

Guillermo Del Toro / Mira Sorvino,Jeremy Northam,Alexander Goodwin,Giancarlo Giannini / 1997

★★★★

これはよくできている

 『クロノス』のギレルモ・デル・トロがハリウッドに進出して撮った映画。『クロノス』と共通するモチーフがいろいろと出てくるが、こちらはニューヨークの地下を舞台にした化け物映画。ミラ・ソルヴィーノ演じる生物学者がゴキブリを駆除するために地下に放ったアリとカマキリのハイブリッドが地下で進化を遂げて人間を襲うようになる。『ナイトウォッチ』のジョッシュ・ブローリン(ちなみに『モッド・スクワッド』にも出ていたようだ。警官の1人か?)、ジャンカルノ・ジャンニーニ(懐かしい!)、ジェレミー・ノーサムなどが共演。

 IMDBでは悲惨な点数が付けられているが、この映画、実によくできている。正直な話、見ていて怖かった。怖い映画(scary movie)を見て怖くなったのは実に久しぶりのことだ(『シャドー』以来か? それは大げさか)。街や地下の描き方は黒を基調としており、『ダークシティ』を思い出させる感触なのだが、『ダークシティ』とは比べ物にならないほどおどろおどろしくて迫力がある。こういう暗闇を強調した映像を見ているとうんざりすることが多いのだが、この映画にはちゃんとした品格があって耐えられる。美術的センスがあるのだろう。

 主人公たちが化け物に追い詰められ、そこから脱出する過程もよく考えられている。こういう極限状況追い詰められものでは、最近は『ザ・グリード』に感動したけれども、あちらが基本的にコメディとして作られているのに対し、こちらは観客を怖がらせようという正攻法だ。まあ『ザ・グリード』のスティーヴン・ソマーズの方がクレバーなんだが、やはりたまには正攻法で成功している映画も見たいわけで。これはその欲求を十分に満たしてくれる映画だった。

 ミラ・ソルヴィーノは『誘惑のアフロディーテ』で嫌な気がしたんだが、このところの『ノーマ・ジーンとマリリン』などで結構好きになってきた。この『ミミック』では、それほど大した見せ場はないけれども、そこそこ頑張っている。

 IMDBのユーザー・コメントで、ギレルモ・デル・トロが大友克洋の『童夢』の映画化の監督として検討されているという記述があったが真偽は?

2000/4/1

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