恋は嵐のように

Forces of Nature

Bronwen Hughes / Sandra Bullock,Ben Affleck,Maura Tierney / 1999

★★

手堅いけど、全体的に説得力不足か

 監督のブロンウェン・ヒューズには『ハリエットのスパイ大作戦』という作品があるようだ(未見)。サンドラ・ブロック(『プラクティカル・マジック』)とベン・アフレック(『アルマゲドン』)が主演するロマンチック・コメディ。

 全体的に非常に手堅く、ブロックとアフレックという厳しい組み合わせでもなんとかなっているのに驚いた。ニューヨークからフロリダ州サヴァナに向かう飛行機が事故を起こし、たまたま隣り合わせに座っていた2人が陸路でフロリダに向かう間に心を通い合わせるようになる。これがまた最近の映画には珍しいほどの「清潔感」を漂わせる旅で、実をいえばブロック(荒みすぎ)とアフレック(頭悪すぎ)に魅力がないというだけのことにも思えるんだが、脇役として出てくる人がいずれも良く、なんとなく見ていられる。

 結末に向かうにつれて、2人のキャラクターの平板さが致命的になっていく。この2人を別の人が演じていたら、恐ろしく感動的な映画になっていたかもしれないと思うと実に残念だ。実際には、「なにこれ?」という感じのエンディングになった。

 なお、この映画の『恋は嵐のように』という日本語タイトルは珍しくまともだ。原題の"Forces of Nature"は、直接的には、2人の行く手を阻む自然災害や偶然の事故のことを、そして暗黙には、人間の心の逆らいがたい動きのことを指していると思われる。『フォーシズ・オブ・ネーチャー』も『自然の力』もありえないという前提では、最適なタイトルだといえよう。最近、ひどい日本語タイトルが多かったので、これだけでも感動した。

 ちなみにサンドラ・ブロックのロマンチック・コメディの最高傑作は、ジョン・タートルトーブの1995年の『あなたが寝てる間に…』。なんと相手役はビル・プルマンとピーター・ギャラガーなので、この映画の相手役がベン・アフレックだということが本当の言い訳にはならないということがわかる。

2000/4/9

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