感染

Doomsday Man

William R. Greenblatt / Esai Morales,Yancy Butler / 1998

★★★★

意外な拾い物

 素性の知れない映画。いちおう監督としてはウィリアム・R・グリーンブラットという名前がクレジットされているのだが、IMDBにはサム・ライミの名前がある。データも整備されていないことから、アメリカ本国でもまともに公開されていないものがビデオ化されたというジャンク品なのかもしれない。きわめて低予算で作られていることが窺えるチープな映画で(クライマックスでも小さな小屋しか燃やせない)、手持ちカメラがTV的、話のスケールも小さいのだが、これが面白いのだ。タイプはまったく違うけれども、『スタンドオフ』とか『フリー・マネー』のような意外な掘り出し物だった。これが本当にサム・ライミの映画なんだったら、ちょっと評価を変えなくてはならないと思うほどだ。

 予算もストーリーも『アウトブレイク』の1/100ほどのスケールだが、映画としての出来は10倍以上。米陸軍の生物学兵器研究所から、研究者が強力なウイルスを持って逃げる。それを彼の弟(兄かもしれない)が軍に協力して追う。その過程で起こる事件も仕掛けもきわめて地味で、これは映画として売り物にならないという判断が働いたとしても当然だと思うほどだが、編集がきわめて巧みで見ていて心地よい。

 主演のイーサイ・モラレス(『ラ・バンバ』など)とヤンシー・バトラー(『ハード・ターゲット』など)は、劇場映画の出演作は日本未公開が多い、どちらかといえばTVを中心にしている俳優。演技がTV的にくどいことはたしかだが、ジョージ・クルーニーほどではない。

2000/4/21

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