マッド・シティ

Mad City

Costa-Gavras / Dustin Hoffman,John Travolta,Alan Alda,Mia Kirshner / 1997

★★★

相変わらず中途半端な

 コスタ=ガヴラスが久しぶりに撮った映画。私は以前はこの人があまり好きでなかったのだが、『背信の日々』(1988)を見たときに、それまでの作品にまで遡って好意的に見られるようになった。本作は『ミュージックボックス』(1989)以来の8年目の作品。で、相変わらずのコスタ=ガヴラスの悪いところ、つまり問題意識はあるが映画作りが下手という側面が出ている。

 警備員の職を失ったジョン・トラヴォルタが、勤め先だった博物館に銃とダイナマイトを持って立てこもる。そこに地方のテレビ局に左遷されていたダスティン・ホフマンがたまたま居合わせていて、トラヴォルタを操縦しようとする。予告編に登場する断片を見ると、非常に面白い映画に見えるのだが、実際にそれらがつながってみるといらいらする、そういうような人なのだコスタ=ガヴラスは。

 あちこちにあるひねりというかアイデアは、紙の上では非常に興味深いものになる要素を含んでいる。特に、事件を自らのものにしようとするアラン・アルダとの攻防とか、部下のミア・カーシュナー(今後注目!!!)の動きなんかは面白いし、博物館の中でのさまざまなエピソード(トラヴォルタがインディアンの歴史を語るところなど)は楽しい。あ〜、もったいない。でもいまさらコスタ=ガヴラスを責めても仕方がないな。

 ちなみに、コスタ=ガヴラスが真面目であることの良さは、ほぼ同じ時期の、似たようなテーマの、やはりダスティン・ホフマンが出ている『ワグ・ザ・ドッグ』と比べるとはっきりすると思う。あちらは、ひねくれた視点の映画が失敗するとどれほど悲惨はことになるかという見本だが、こちらは、馬鹿正直な映画は最低限のところはクリアするという見本だ。

2000/4/29

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