トーマス・クラウン・アフェアー

Thomas Clown Affair, The

John McTiernan / Pierce Brosnan,Rene Russo,Denis Leary,Faye Dunaway / 1999

★★

どうにも緊張感に欠ける

 1968年の『華麗なる賭け』(The Thomas Clown Affair)のリメイク。フェイ・ダナウェイが精神科医の役でゲスト出演している。

 監督はジョン・マクティアナンだが、この人は3作目の『ダイ・ハード』(1988)までがすべて傑作だったのに、それ以降は完全に駄目になってしまった。この映画も何とも煮えきらないつまらない映画になっていた。

 脚本はぜんぜんダメだが、それ以前に主役のピアース・ブロスナンとレネ・ルッソにまったく華がないのが問題だ。クールな大人同士の駆け引きを描くためにクールな演技をする二人だが、そのために両者ともでくの坊に見えてしまう。この映画で一番かっこいいのは、冒頭のシーンで博物館に忍び込むルーマニア人4人である。

 それにしても、昔は"The Thomas Clown Affair"に『華麗なる賭け』という邦題が付いているということを必死になって記憶したものだが、それが『トーマス・クラウン・アフェアー』になってしまうなんて時代が変わったものだ。ちなみに、1969年の"The Reivers"が『華麗なる週末』、1971年の"On Any Sunday"が『栄光のライダー』、1971年の"Le Mans"が『栄光のル・マン』、1972年のJunior Bonnerが『ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦』で、この頃のスティーヴ・マクイーンは「華麗」と「栄光」に満ちていた。ピアース・ブロスナンにはそのどちらの言葉も似合わない。

 レネ・ルッソは体当たり演技だが、それをしようとしているのがみえみえで、ちょっと手に余るという感じか。『ティン・カップ』あたりの彼女が一番合っている気がする。

2000/5/22

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