裏窓

Rear Window

Jeff Bleckner / Christopher Reeve,Daryl Hanna,Anne Twomey / 1998

★★★

本物の超人か

 1954年のヒッチコックの『裏窓』のリメイク。TVムービー。監督のジェフ・ブレックナーはもっぱらTVムービーを撮っている人のようだ。

 この映画の一番の売りは、製作総指揮に絡んでいるクリストファー・リーヴが、主人公の設定を交通事故による四肢麻痺に変えて、自ら主演していることである。口で操作ができる車椅子、音声認識によるコンピュータの操作、電子メールなどのガジェットをたくさん取り入れて、現代的なストーリーに作り替えているが、基本的なプロットは同じ。主人公の境遇の違いゆえに、裏窓から他人の家を覗くという行為の意味が微妙に違ってくる。

 そのことと、クリストファー・リーヴの境遇が重なるため、この映画を冷静に見るのは非常に難しい。細かいサスペンスという点では、やっぱりヒッチコックの『裏窓』には相当劣るし、脇役の絡み方もかなり出来が悪いのだが、クリストファー・リーヴがハアハアと呼吸をするところとか、リハビリに励むところの表情を見られるだけでもありがたいと思ってしまうのだ。

 1990年代に入ってあまりぱっとしなかったクリストファー・リーヴだが、私は、『ある日どこかで』(1980)、『デストラップ・死の罠』(1982)、『NYストリート・スマート』(1987)などの上質な映画に上質に貢献していた彼のファンだった。1997年の初監督作品『フォー・エヴァー・ライフ/旅立ちの朝』は素晴らしい映画だった。今後も監督業と俳優業の両方で頑張ってもらいたいものだ。『ボーン・コレクター』はうってつけの設定だったのだが、デンゼル・ワシントンに取られてしまって残念。

 ダリル・ハンナがリーヴのロマンスの相手として出ているが、説得力なし。

2000/5/22

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