マーサ・ミーツ・ボーイズ

Martha, Meet Frank, Daniel and Laurence

Nick Hamm / Monica Potter,Joseph Finnes,Rufus Sewell,Tom Hollander / 1998

★★★★

よくできている

 モニカ・ポッター主演のロマンチック・コメディ。監督のニック・ハムはTV出身の人らしく、メジャーな作品はこれが初めてみたいだ。奔放なアメリカ娘に純情なイギリス男が翻弄されるという、『ノッティングヒルの恋人』と同じテーマの話だが、こっちの方が数段良質の映画である。

 アメリカから何もかも捨ててロンドンにやってきたモニカ・ポッター(『パッチ・アダムス』)のおかげで、売れない役者、ルーファス・シーウェル(『ダークシティ』)、ブリッジの教師、ジョセフ・ファインズ、金持ちのトム・ホランダーの間の友情に亀裂が走る。さて、『ノッティングヒルの恋人』との違いがどこにあるかというと。

 脚本がよくできていて、サスペンスフルである。モニカ・ポッターの一見して「異常」な行動が論理的に説明される(『ノッティングヒルの恋人』では、ジュリア・ロバーツの行動の理屈の通らなさに苛々した)。男どもが魅力的である(ヒュー・グラントが単に鬱陶しいだけなのに対し、この映画の3人はそれぞれにキュートである)。そして何よりも、モニカ・ポッターが魅力的であるということだ。これはある意味で設定の勝利なのだが、『ノッティングヒルの恋人』ではジュリア・ロバーツを「雲の上の人」として描こうとして失敗していたのに対し、この映画ではモニカ・ポッターを平凡な、問題を抱えている人として描こうとしているわけで、成功率はとうぜんながら高くなる。そして実際、この映画のモニカ・ポッターはかなり病的な感じで面白い。目が落ちくぼんでいて、髪の毛がなんだか健康そうじゃないし、(合理的な説明がつくといえ)行動が突飛で精神のアンバランスさを感じさせる。これがたぶんアメリカ的魅力なんだろう。

 監督のニック・ハムという人は今後注目である。

2000/6/25

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