フライド・グリーン・トマト

Fried Green Tomatoes

Jon Avnet / Kathy Bates,Mary Stuart Masterson,Mary-Louise Parker,Jessica Tandy,Stan Shaw / 1991

★★★★

これは支持

 『レッド・コーナー/北京の二人』のジョン・アブネットの落ち穂拾い。現状に不満を抱く主婦(キャシー・ベイツ)が、老人病院に入院している老女(ジェシカ・タンディ)から、20世紀前半のアメリカ南部に生きた2人の女性の物語(メアリー・スチュアート・マスターソンとメアリー=ルイーズ・パーカー)の話を聞いていくうちに、前向きな生活を始める。

 これはなかなか厄介な映画で、昔話の部分はきわめてクオリティが高い。メアリー・スチュアート・マスターソン(『ウィズ・ユー』)はぴったりの役を貰ったという感じだし、メアリー=ルイーズ・パーカー(『ザ・メイカー』『ボーイズ・オン・ザ・サイド』『スキャンダル』『精神鑑定』『最高の恋人』)は例のごとく薄幸の女性をきれいに演じていて、この2人を中心に語られていく物語は堂々とした歴史ものとして自立している。一方、更年期障害に悩むキャシー・ベイツ(『ウォーターボーイ』『パーフェクト・カップル』)を中心に据えた現代の話は、昔の話と同列に論じるのが難しいほど低レベルなんである。しかも、キャシー・ベイツとジェシカ・タンディがうますぎて、何となく見ることができてしまうことが、事態をさらに悪くしている。そのせいで、昔話と現在の話が、映画のなかで同じ比重を持ってしまうのだ。

 メアリー・スチュアート・マスターソンがミツバチの巣に手をつっこんで蜜を取り出したのを見て、メアリー=ルイーズ・パーカーが彼女をbee charmerと呼ぶシーンは、この2人のメアリーの、キャリアを通してそう何度も経験できないと思われる魔術的なシーンであった。こういうのを中心に据え、現代の話をすべて削除し、ついでに言えば最後の謎解きのシーンをなくせば、これは大傑作になっていただろう。

2000/8/30

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