世界中がアイ・ラブ・ユー

Everyone Says I Love You

Woody Allen / Alan Alda,Woody Allen,Drew Barrymore,Lukas Haas,Goldie Hawn,Edward Norton,Julia Roberts / 1996

★★★

ぎりぎりのところで許容せざるをえない

 ウディ・アレンの時代錯誤的ミュージカル映画。

 ミュージカル・シーンは途中からビデオの早回しで飛ばしていた。ウディ・アレンにはここらへんの繊細な感性はないと思っているからである。しかし、最後の最後になって、ウディ・アレン演じる作家と、その元の妻で、いまではアラン・アルダと結婚しているという設定のゴールディ・ホーンが、『パリのアメリカ人』のジーン・ケリーとレスリー・キャロンのようにセーヌ川のほとりで踊る場面になって、「すべてを許してやる」という気持ちになった。この映画のゴールディ・ホーンの美しさは、ちょっと形容のしようがない。1945年生まれの51歳!!

 思えば最近のゴールディ・ホーンといえば、1996年の『ファースト・ワイフ・クラブ』、1992年の『永遠に美しく…』と、どうにも悲しい役ばかりだった。その前が1992年の『ハウスシッター/結婚願望』で、47歳になって何をやってるんだという、ほとんど23歳の役といってもいいほど超絶的なフランク・オズの名品だった。だが、この『世界中がアイ・ラブ・ユー』は、ゴールディ・ホーンの、ここしばらくの実年齢の(まあそれでも50代には見えないが)美しさをフィルム上に定着させた初めての映画なんではないかと思う。

 その他の役者もみんな素晴らしいが、特に気に入ったのはジュリア・ロバーツだった。なんというか、「ハリウッド流のライティングがされていないジュリア・ロバーツ」というのはなかなか見ることができないけれども、この映画では少し引き気味の画面の中で、顔色の悪いジュリア・ロバーツが不器用そうに動く。特にベニスでジョギングをするシーンの骨ばった体格は見物である。

1999/10/16

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