U.M.A.レイク・プラシッド

Lake Placid

Steve Miner / Bridget Fonda,Bill Pullman,Oliver Platt,Brendan Gleeson,Betty White / 1999

★★★★

これは面白い

 監督はスティーヴ・マイナー。『13日の金曜日』の『PART2』(1982)と『PART3』(1982)の人だが、1989年の『ワーロック』あたりが有名か。脚本が『アリーmyラブ』のデヴィッド・E・ケリーで、この人は『ミステリー、アラスカ』の脚本・製作にも絡んでいる。

 わけのわからない邦題のせいで勘違いしていたが、これはコメディ映画だった。ちなみに、この映画にはU.M.A.は出てこないし、映画の中でこの言葉が発せられることもないが、字幕には1回登場した。『バタリオン』とか『サンゲリア』と同じレベルの、日本の配給会社のひどいマーケティングである。

 メイン州の湖(Lake Black。Lake Placidという名前は先に取られていたので、この名前にしたというセリフが出てくる)に巨大生物が現われて人を襲う。これを調査するのが、古生物学者のブリジット・フォンダ(『シンプル・プラン』『フォー・エヴァー・ライフ/旅立ちの朝』『Touchタッチ』)、狩猟監視官のビル・プルマン(『ブロークダウン・パレス』)、金持ちの道楽男のオリヴァー・プラット(『サイモン・バーチ』)、保安官のブレンダン・グリーソン(『ブッチャー・ボーイ』『マイケル・コリンズ』)。

 これは、正直言って、ぜんぜん大したことのない映画である。オフビートのクリーチャー映画として、『ザ・グリード』と一緒に分類するのも気が引けるぐらい脱力している。別にサスペンスが醸成されるわけでもないし、人間模様が興味深いわけでもない。しかし、コメディ/パロディ映画として秀逸なアイデアがいくつか盛り込まれており、それらは格別うまく実現されているとは言えないのだが、単純に大笑いして愛することができる映画だった。この映画が気に入ったことにかなり困惑している。

 たとえば。保安官のブレンダン・グリーソンは、田舎の実直な保安官で、都会から来るwise crackたちに辟易している。ところが、彼のところにやってくるビル・プルマン、ブリジット・フォンダ、オリヴァー・プラットの奇矯さが次々と増してくるので、最初の方に来ていたビル・プルマンとブリジット・フォンダが「ふつう」に思えてしまうという仕掛け。

 ブリジット・フォンダが、まったく何の使命感もなくやってきており、まったく何の役にも立たないという設定。

 保安官が「ヘーイ」と叫ぶと「ヘーイ」と返事が来るという場面。これに限らず、ブレンダン・グリーソンはものすごくいい味を出している。

 クリーチャーの正体が明らかになる衝撃的な場面。それだけでなく、このクリーチャーが出てくる場面の少なからずが、「その映像を見ただけで笑える」というかなり高尚なものに仕上がっていた。牛は言うまでもなく。

2000/10/29

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